①尿潜血を指摘された


現在、公的健診や各種人間ドックでは尿潜血反応が一般的に行われ、異常値が指摘されると「精密検査」が推奨されます。結論だけ述べますと、こうした「尿潜血異常」を指摘された方の8割は病的異常とは言えない物です。しかし、残り2割程の中には膀胱癌や尿路結石、あるいは腎炎等将来問題になる疾患の最初の症状である場合があります。そうした「問題になる疾患」を見逃さないために健診は行われます。当院では、先ず問診・診察・超音波での形態の確認を行い、尿検査・必要に応じて血液の検査を行います。更に状態に応じてレントゲン検査等を追加します。明らかな病的異常がなくても、尿潜血が持続している場合は、将来膀胱癌や結石を発症した場合に見逃される危険がありますので、定期的な尿検査をお勧めする場合があります。

②PSA(前立腺特異抗原)高値


さいたま市がん検診を始め、多くの人間ドックなどでPSA(前立腺特異抗原)が用いられています。PSAは前立腺癌の腫瘍マーカーで、腫瘍マーカーの中でも特異度(がんをがんと判断出来る確立)・鋭敏度(がんでない物をがんでないと判断出来る確立)共に他の腫瘍マーカーと比較して極めて優秀な物です。PSAの出現により、前立腺がんの「早期発見」はここ20年間で飛躍的に伸びています。しかし、いかに優秀な腫瘍マーカーでも、こうした特異度・鋭敏度が100%になる事はありません。前立腺の容積(前立腺肥大症)や排尿障害、炎症などの影響でもPSAは上昇する事があります。PSAが高値と指摘された場合、当院では実際の排尿障害を自覚的にも他覚的(検査)でも評価し、また、前立腺の形や大きさ、尿路感染症の有無、更に血液検査で炎症所見やPSAのたんぱく質との結合度などを評価し、その後の方針を立てています。排尿障害や炎症を伴う場合は、一定期間治療を行った後に再検査を行う事をお勧めする場合もあります。更に必要であれば、前立腺の組織の検査(生検)を施行しています。

③超音波で異常を指摘された


各種人間ドックや職場検診で腹部超音波検査が行われる場合も現在は多く見受けられます。その際に腎臓や膀胱に形態の異常が指摘される事があります。腫瘍(がんなど)や結石の早期発見に必要な場合がありますのでご相談下さい。

④小児科で異常を指摘された(小児)


小児科の検診や受診で、包茎や亀頭包皮炎、精巣の異常を指摘される事があります。生まれてくる男児は通常は包茎であり、通常はそれ自体の治療を急ぐ必要はありませんが、状態により一定の処置が必要となる場合があります。また、精巣(睾丸)が見つからない、或いは腫れている、陰嚢が腫大している等の異常が指摘される事もあり、適切な評価・治療が必要となる場合もありますので、小児科でそうした異常を指摘された場合はご相談下さい。

⑤生活習慣病関連の異常他


糖尿病・高血圧・脂質代謝異常(高脂血症)など「生活習慣病」と呼ばれる、自覚症状がなくても放置する事により、将来重大な合併症(心筋梗塞や脳血管障害)を来す疾患が、現代社会には多く潜んでいます。また、そうした疾患の症状として、排尿関連の症状が出現する事があります。健診でこうした異常を指摘された場合や、詳しい検査がご希望の方も、ご相談下さい。