①健診等の超音波で結石を指摘された


現在、多くの健診や一般的な外来診療において、超音波検査はとても良く使われる検査方法です。特に腹部超音波検査では、腎臓は一般的に観察される臓器であり、その際に「石灰化」が指摘される事がしばしばあります。この「石灰化」には、文字通り「腎結石」である場合があり、将来的に疼痛発作や腎臓の機能を低下させるものもあります。逆に、現在の日本人ではかなりの確率で「動脈硬化」が起こっており、その際の「石灰化」が腎臓の動脈に起こる事もあり得ます。何れにしましても、どちらであるのかの鑑別と、その後の方針を立てる必要がありますので、一度詳しく調べた方が良いでしょう。

②痛みで病院を受診、結石を指摘された


尿路結石の発作は「命に別状の無い3大疼痛(痛風・陣痛・尿管結石)」と例える人が居る位、疼痛時は苦しいものの、落ち着くと忘れてしまう程症状にギャップがあります。中には疼痛が落ち着いた事を「治った」と勘違いされる方も多くいらっしゃいます。しかし、尿管結石は痛い事が病気なのではなく、結石が「出来た」と云う事その物が病気であり、一度出来ると何度も再発する事が多く認められます。先ずは結石の場所や大きさ、数等を確実に診断し、自然に出る可能性のある結石か、一定の処置・手術が必要なのかを鑑別し、更に、一定期間は再発の有無を観察する必要があります。